全表示成分について | 必読を
INDUSTRY INSIGHT: THE TRUTH OF INCI NAMES
CRITICAL ANALYSIS
全成分表示だけでは「成分の含有率」も「原料の仕様」も正確には特定できません。
1. 配合比率のブラックボックス
- 1%の境界線:化粧品の成分表示には、1%を超える成分を原則として配合量の多い順に表示する一方、1%以下の成分などについては表示順に一定の自由度が認められています。
- 比較の難しさ:製品Aで下位にある成分が、製品Bの上位にある成分よりも実際の配合量が多い可能性もあります。処方全体の構成が異なるため、表示順だけから個々の成分の正確な配合量を比較することはできません。
[ 図:製品間における配合量推定の不確実性 ]
2. 表示名称が同じでも「実体」は別物
原料の由来、精製度、分子量、物性などによって機能や使用感に違いが生じる場合があります。これらは表記上の成分名が同一であっても、全成分表示だけからは詳しく読み取ることができません。
| 表示名称の例 | 品質・仕様による差異(一例) |
|---|---|
| 植物油 (マカデミア種子油等) |
原料の脂肪酸組成、精製工程、微量成分などによって、酸化安定性や色、におい、使用感などに違いが生じる場合があります。 |
| ジメチコン | 分子量や粘度などの仕様が異なる原料があり、被膜感や滑り性などの使用感に違いが生じる場合があります。 |
| 加水分解ケラチン | 原料の由来や加水分解の程度、分子量分布などによって、毛髪への吸着性や使用感などに違いが生じる場合があります。 |
※上図は同じ成分表記の製品を比較した場合の考え方を示したものです。実際の機能や使用感は、原料仕様や処方全体によって異なります。
(例:同じ加水分解ケラチンでも、原料の仕様によって特性や使用感に違いが生じる場合があります)
表示成分だけでは、機能や使用感の詳細な比較には限界があります。
だからこそ、公式サイトによる開発背景や処方設計の解説が重要です。
スピリッツの設計思想
機能性を重視した原料には、それぞれの仕様や選定理由があります。スピリッツが公式サイトで詳細な成分解説を行うのは、「同じ表記でも、原料仕様や処方設計によって特性が異なる」という点を正しく伝えることに価値を見出しているからです。
SNS等で見受けられる表面的な成分分析だけで判断せず、原料の「質」と「処方ロジック」を含めてヘアケアを考えることが重要です。
FORMULATION LOGIC / SPIRITS PROIL