植物ヘアオイルの選び方|脂質組成と酸化リスクをプロが解説

ヘアオイル原料品質と植物性ヘアオイルは組成からの製品化が重要です。
TECHNICAL REPORT: LIPID COMPOSITION
ANALYSIS

ヘアオイルの仕上がりや使用感は、配合される「油種の組成」と「精製・処理方法」によって大きく左右されます。

1. 植物油の酸化リスクと選定基準

植物油に含まれる脂肪酸は、その種類や組成によって酸化安定性が異なります。特にリノール酸やリノレン酸などの多価不飽和脂肪酸は、光・熱・酸素などの影響を受けることで酸化が進みやすく、油のにおいや性状の変化につながる場合があります。ヘアオイルでは、油脂そのものの脂肪酸組成だけでなく、精製状態、抗酸化設計、容器、保存環境などを含めて考えることが重要です。

■ スピリッツの選定:
マカデミアナッツ油を構成する特徴的な脂肪酸の一つである「パルミトレイン酸」に着目し、植物由来のエモリエント性と使用感を考慮して採用しています。さらに、油脂の品質や酸化安定性を考慮し、精製方法や容器設計まで含めて製品を設計しています。

2. 高度吸着精製(Adsorption Purification)の本質

植物油は、原料や製造・精製条件によって色やにおい、微量成分などの特性が異なります。吸着精製は、吸着剤との相互作用を利用して、油中に含まれる特定の色素成分や微量不純物などを低減するために用いられる精製方法の一つです。油脂の品質を考える際には、脂肪酸組成だけでなく、こうした精製工程も重要な要素になります。

  • 透明性・外観の調整: 精製工程によって色や濁りの原因となる成分を低減し、安定した外観を目指します。
  • 品質安定性への配慮: 油脂中の微量成分や不純物を適切に管理することで、製品の品質安定性を考えた処方設計につなげます。
  • 無香料設計の価値: 香料で原料由来のにおいを覆うのではなく、原料の精製状態や処方そのものを重視した設計が可能です。

3. 結論:なぜ「PROIL」なのか

「ボタニカル」というイメージだけに頼るのではなく、植物油の脂肪酸組成、精製方法、酸化への配慮、使用感までを総合的に考えた結果がPROILの脂質設計です。

少量でもしっかりとしたまとまりを得やすい「エキス級」の脂質設計を採用。油種の選定から精製、容器設計までを一体として考えることで、毎日のヘアケアで使いやすい質感と品質安定性を目指しています。
SPIRITS MOLECULAR DESIGN | LIPID ANALYSIS